予防接種
  • 当院ではワクチン接種も一般診療も順番は共通です。なお、待合室は分けさせていただきます。インターネットによる予約をお勧めします。
  • 予防接種(ワクチン)目的に来院される場合、接種後院内で様子を観察しますので、早めに予約を取ってご来院ください。
  • ワクチンの在庫は必要数を用意していますが、出荷調整などによりワクチンの十分な確保ができない場合などや事前予約が必要なワクチンがありますので、常に最新の「お知らせ」をご確認いただきますようご協力お願いいたします。
  • 当クリニックでは、目黒区・東京都の 公費負担・定期接種をおこなっています。
    ただし、年齢制限をはずれた場合には、定期接種でも自費となりますので、ご注意ください。
    当日は必ず母子手帳を持参してください。また公費負担があるものは、区からの書類をお持ちください。
  • 当院では同時接種についても積極的におこなっております。もちろん単独でも行っておりますので、来院時ご相談ください。

ワクチンで予防できる子どもの病気

三種混合(DPT)ワクチンで予防

ジフテリア

のどについたジフテリア菌が増えて、炎症を起こす病気です。38度以上の熱と、犬の遠吠えのようなせきが特徴で、重症になると呼吸困難や神経麻痺、心筋炎を起こし死亡することもあります。

百日せき

連続したせきが長く続き、急に息を吸い込むので笛を吹くような音(ウープ)をともなう呼吸困難、チアノーゼ、けいれん等が起こる病気です。乳児では無呼吸状態になることがあります。
肺炎、脳炎を併発することがあります。

破傷風

土の中にいる破傷風菌が傷口から体に侵入し、菌の毒素でけいれんを起こす病気です。顔の筋肉が硬直して引きつったような表情になり、口が開かなくなることが特徴です。重症になると強いけいれんで呼吸ができなくなったりします。

四種混合ワクチンで予防

三種混合ワクチン(DTP)に不活化ポリオワクチンを加えたワクチンが2012年11月から開始となっております。
ポリオワクチンの種類の違いで2種類存在します。

ジフテリア

百日せき

破傷風

ポリオ

ポリオワクチンで予防

ポリオ

小児麻痺とも呼ばれます。かかっても無症状か、かぜに似た症状だけですむ場合がほとんどですが、症状が出る場合は熱が下がった後に片側の手足に弛緩性麻痺を生じます。
現在の日本では流行はありませんが、世界では流行地域があるため予防接種を続けています。
問題は非常にまれながら重大な障害を残す、生ポリオワクチンによるポリオ様の麻痺(ワクチン関連麻痺)の可能性があることです。
これまで個人輸入で不活化ポリオワクチンを当院では接種してきましたが、2012年9月から日本でも不活化ポリオワクチンが定期予防接種になりました。

五種混合ワクチンで予防

四種混合ワクチン(DTP-IPV)にヒブワクチンを加えたワクチンが2024年4月から接種開始されました。
原則として2024年4月以降が初回接種となる方が対象となっています。
ヒブワクチンの種類の違いで2種類存在します。

ジフテリア

百日せき

破傷風

ポリオ

Hib(インフルエンザ菌b型)

小児用肺炎球菌ワクチンで予防

肺炎球菌感染症

肺炎球菌による病気で、脳を包む髄膜で炎症を起こす細菌性髄膜炎や菌血症、肺炎などを起こします。
髄膜炎は早期診断が難しいため重症になりやすく、死亡や後遺症の残る 例もあります。菌血症は髄膜炎の前段階になることがあります。
これまでは13種類の型が入っているプレベナーというワクチンでしたが、2024年4月から15種類の型のバクニュバンスというワクチンが開始となりました。
今後20種類の型のワクチンが発売される予定です。

ヒブワクチンで予防

Hib(インフルエンザ菌b型)感染症

インフルエンザ菌b型という細菌(※インフルエンザウイルスとはまったく別のもの)による病気で、細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎、肺炎などを起こします。
5才までにかかることの多い病気です。髄膜炎は早期診断が難しく、重症化します。死亡や重い後遺症の残る例も多くあります。
細菌性髄膜炎の原因菌として一番多いのは、このヒブ(Hib)が60%で2番目は肺炎球菌20%です。

BCGワクチンで予防

結核

せきや発熱が続く病気ですが、子どもの場合、せきなどの症状はあまりみられません。赤ちゃんの場合は、粟粒結核や髄膜炎など重症になりやすく、後遺症が残ったり、死亡することもあります。

麻疹・風疹混合(MR)ワクチンで予防

麻疹(はしか)

熱、鼻水、せきなどの症状ではじまり、熱はいったん下がった後、上がります。特有の赤い発疹が顔から全身へ広がります。子どもでは重い病気で、かかると肺炎や気管支炎、脳炎を合併することもあり、死亡する例もあります。

風疹(三日ばしか)

発熱、赤い発疹、首のリンパ節のはれの3症状が特徴の病気です。熱がでないことも多くかぜに似た症状で、ふつうは3日程度で治ります。重症になると脳炎や血小板減少性紫斑病になることもあります。

日本脳炎ワクチンで予防

日本脳炎

感染したブタから蚊がウイルスを運んできて感染し、脳炎を起こす病気です。ヒトからヒトへはうつりません。かかっても大多数は無症状ですが、脳炎になると高熱、けいれん、意識障害がでます。治療が難しく、死亡や重い後遺症の危険性があります。

水痘ワクチンで予防

水痘(みずぼうそう)

強いかゆみのある赤い水疱をともなった発疹が全身にできる病気です。発疹は水ぶくれ、かさぶたへと変化します。脳炎や肺炎、皮膚の細菌感染症などを合併することもあります。

おたふくかぜワクチンで予防

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

発熱とともに片方または両方の唾液腺(※耳の下からあごにかけての部分)、特に耳下腺がはれる病気です。ふつう1〜2週間で治りますが、無菌性髄膜炎や脳炎を合併することもあります。治らない難聴(片側)になったりします。

B型肝炎ワクチンで予防

B型肝炎

子どもでは分娩時にB型肝炎ウィルスに感染しているお母さんからうつることがほとんどですが、まれに家族内感染もあります。肝炎になると、疲れやすくなって黄疸がでます。慢性化すると肝硬変や肝臓がんの原因になったりします。

インフルエンザワクチンで予防 インフルエンザワクチンの説明文(事前にコチラをお読みください)
インフルエンザワクチンで予防 インフルエンザワクチンの問診票(当日コチラをお持ちください)
インフルエンザワクチンで予防 当院に初めて来られる方(診察券を一度も作っていない方)は
インフルエンザワクチンで予防 コチラもお持ちください)

インフルエンザ

悪寒や発熱、頭痛、関節炎などの全身症状がみられます病気です。赤ちゃんがかかると気管支炎や中耳炎、肺炎を合併することもあります。脳症を起こすと死亡や後遺症の危険性が高くなります。

ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンで予防

子宮頚がん

子宮頸がん主な原因になるヒトパピローマウイルス(HPV)は、皮膚や粘膜に存在するごくありふれたウイルスで200種類以上ありますが、子宮頚がんの原因になるのは15種類ほどで「発がん性HPV」と呼び、特に子宮頚がん全体の50~70%は16型と18型の2つのタイプといわれています。
HPVワクチンの接種によって予防できるHPV型に対する抗体を作ることができ、これらの型の感染を予防できます。
また、ヒトパピローマウイルスは膣がん、外陰がん、肛門がん、陰茎がんなどのがんの発生にも関わっているため、HPVワクチンを接種することでこれらのがんの予防にもつながると考えられています。
現在、日本で認可されているHPVワクチンには、2価ワクチン、4価ワクチン、9価ワクチンの3種類あります。
2価ワクチンは16型と18型に対するワクチンで、4価ワクチンは16型と18型に加えて性感染症(良性疾患)の尖圭コンジローマの原因となる6型と11型の計4つの型に対するワクチンです。
9価ワクチンは、6・11・16・18型に加えて、ハイリスク型の31・33・45・52・58型の感染を予防することができます。9価は日本では2023年4月から公費で定期予防接種が可能となりました。

接種回数は年齢やワクチンの種類によって異なります。9価ワクチンの場合、15歳以上の方は他のワクチン同様計3回の接種が必要ですが、15歳未満の方は計2回もしくは3回接種の選択が可能です。受診まえにどちらの回数にするか相談のうえ、ご来院ください。
なお、目黒区では、女性だけでなく男性に対しても公費適応(ただし4価ワクチンのみ)となっております。

子宮頸がんワクチンについてはこちらの厚生労働省のページも参照ください。

ロタウイルスワクチンで予防

ロタウイルス胃腸炎

胃腸炎を引き起こします。おう吐・下痢による脱水症状でぐったりすることがあります。基本的には命の危険とは関係ない病気ですが、点滴による苦痛、入院による社会的負担を減らすために接種します。当院では1回目接種を当面6-12週にお勧めします。

予防接種スケジュール

予防摂取のスケジュール

Know VPD! - ワクチンで防げる病気(VPD)を知って子供たちの命を守る


現在当院で通常在庫のあるワクチン

・小児肺炎球菌ワクチン
・ヒブワクチン
・四種混合ワクチン(DPT+不活化ポリオ)
・五種混合ワクチン(DPT+不活化ポリオ+ヒブワクチン)
・B型肝炎ワクチン
・麻疹・風疹(MR)ワクチン
・日本脳炎ワクチン
・水痘(みずぼうそう)ワクチン
・インフルエンザワクチン(毎年10月から翌年の1月まで在庫にします)
・おたくふかぜワクチン
・DT(2種混合、ジフテリアと破傷風)
・ロタウイルスワクチン(ロタリックス)

以下のものは常備していません。事前に予約が必要です。希望接種日の1週間以上前に電話にてご連絡頂きご相談ください。
・不活化ポリオワクチン
・ロタウイルスワクチン(ロタテック)※注意、"ロタリックス”は通常、在庫あります。
・三種混合(DPT)ワクチン
・子宮頚がんワクチン
・風疹ワクチン

ご留意点:ワクチンの在庫は必要数を用意していますが、出荷調整などによりワクチンの十分な確保ができない場合などや事前予約が必要なワクチンがありますので、常に最新の「お知らせ」をご確認いただきますようご協力お願いいたします。